[00/05/19] 



[岸田]

「海の男/ホーンブロワー・シリーズ」第1巻、「士官候補生」
 やっと昨日読み終わったバイ。
 読み始めたのが3月の窯焚きツアーのときだから、2ケ月も掛かってしまったバイ。
 第2巻はまだ手に入れていないバイ。
 徒歩通勤者には、まだまだ先が長いバイ。

[シーラ]

まだ1巻読んでいたの?
私の所に全部あるけど・・・。

生まれつき?本という物が大嫌いな、みの虫兄ちゃん(内尾氏)はホンブロアー全巻(11冊だっけ)とボライソーシリーズを10巻くらい読み終わったみたいですよ。

いいなぁみんな、読む物がいっぱいあって。
何かなぁい?

[岸田]

■ホーンブロアーシリーズ
 電車通勤していた頃は週に2〜3冊は読んでいたけれど、徒歩通勤者は、「よおし!今日は読書の時間を作ろう!」と決意して、酒飲みの誘いを断って、家事を手際よく終わらせて・・・・・・数々の障壁を越えなければ本が読めないのです。
 市内にファミリーレストランでもあって、毎日外食できるのであれば、飯を注文してから出て来るまでの間に読めるのだけどね。この近所の食堂は18:00には全部閉まっちゃうからね。
 ここで次なる課題は、第2巻をどのようにして手に入れるか? と言うこと。
 本屋で取り寄せれば2〜3週間で入荷するのだけど、その本屋に行くのがまた難しい。
 本屋は19:00に閉まってしまうので平日には行けないし、休日は朝早くから海だの何だのに行ってしまうし。
 とりあえず、次回本屋に行く機会に第2巻を注文する予定です。

■「 いいなぁみんな、読む物がいっぱいあって。何かなぁい?」への回答
 行き詰まったときには古典に還るのですよ。
 どこの本屋にでも置いてあるようなメジャーな作家のもので、タイトルは誰でも知っているれど若い頃に読み逃したようなものを。
 また、若い頃に読んだ作品を大人になってからまた読むと、若い頃には気付かなかったものが見えて来て、新しい発見がありまっせ。
 海関係の本で岸田のお勧めは。

C.W.ニコル著「勇魚」 (いさな)日本の昔の鯨漁師の話。
司馬遼太郎著「坂の上の雲」 日露戦争日本海海戦のバルチック艦隊との戦闘シーンが圧巻。

[萩原]

ホーンブロアですか。1巻は正直言ってつまらない。頑張って4〜6巻あたりまで進んで下さい。
やはり5巻が一番面白かったかな。

私も、今週から読書を再開しました。と言っても、本は読んでいたのですが、雑誌ばっかりだったので、今週から小説を読み始めました。とりあえず、宮本 輝さんの新しいそうなやつから。

岸田氏お勧めの「坂の上の雲」。読んでみたいけど、図書館に行ったらいつも「貸出中」。
図書館は爺さん連中がよく利用するため、司馬遼太郎さんなどの本はいつも誰かが借りているようだ。

シーラさんは海関係しか駄目なのですか?そんなことないっすよね。
萩原のお勧めは

海関係 太平洋独りぼっち 堀江謙一
伝記 チャップリン自伝 チャールズ・チャップリン
時代劇 剣客商売 池波正太郎
ドキュメンタリー ちょっとピンぼけ ロバート・キャパ
エッセー 中谷宇吉郎随筆集 中谷宇吉郎
SF 月は無慈悲な夜の女王 ハインライン

〜 てなところでしょうか。なにか趣味がバラバラですが。

[シーラ]

なるほど・・・ 私は趣味が著しく傾倒しており、まずSFが苦手。
ありえそうもないから映画のSFも全滅。

あと実話。テレビのスポーツ観戦などと同じで自分がやらなくちゃつまらない。故に堀江さんやそのたぐいの方の本は読んだことがない。

時代劇は結構読んだ。でものめり込んで、隣に座っているオバサンの声が気にならない状態になるのにはちょっと暗め。

チャップリンの自伝なんて面白そうね。
ちょっとピンぼけってドキュメンタリー、ってどんなの?

海洋小説、推理小説はめぼしいものは読破。伝記も結構読んだ。最近はFBIとか考察が必要な検死官ものとかが多い。
古いのはホームズとか、アガサクリスティとか江戸川乱歩・・・。

異色なのは岸田くんに勧めた「エイラ」シリーズ。北京原人が場所によって進化し始めたころの話。そう聞くと読みたくないけど読むと面白いよ。
資料整理に時間がかかり、5年に1度しか新しい物が出版されない。現在3作だか4作が出ている。1作で日本の新刊本3冊。確か書店買い取りなので普通は並んでいない。

関東で所属していた艇のオーナー達に人気だったイギリスの競馬シリーズも30冊くらい読んだ。えーと、有名な・・・ディック・フランシス!文庫にもなっている。

あー、「ナルニア国物語」買って下さい。ぜひこれ、娘に読んであげること。全7巻だったかな。愛読書だった。ひとつの国が出来てから滅びるまで。世界的名作。大人が読んでもGOOD。それと当然、アーサーランサム全集、ね。両方ともこの本だけのマニアや研究者が居るほど。

「三毛猫ホームズ」などは昔全部読んだけど軽すぎて雑誌みたいだし、最近は私と同じ年の「宮部みゆき」も読んだ。

他にお勧めがあったら教えてください。

[岸田]

そうだ。「エイラ」シリーズはまだ第1集(文庫3巻)しか読んでいないんだ。
 飯田では再販出版社の本しか売っていないから、買取り出版社の本は買えないんだ。
 ディカプリオ主演で映画化された「The Beach」でさえ、あれだけ世の中で話題になった本なのに、南アルプスを越えなければ手に入れることができないんだ。

 「エイラ」は正確に言うと、当時の新人類「クロマニョン人」が旧人類である「ネアンデルタール人」を駆逐する直前の話で、新旧両人類の生活や考え方の対比が面白いのだけれど、あのストーリーのどこまでが科学的考証に基づいた話で、どこからが作者の虚構なのか? それが明らかにならないと、また眠れなくなってしまう。

 その昔、新田次郎の山岳物に凝って文庫を全部読んだのだけれど、まあこれは海に通ずるものがあって面白い。
 昔の山男が冬山に登って、油紙(まだビニールのない時代)に包んでおいた着替えが全部濡れてしまい、それで凍死した。なんて話があると、「そうか、ゴアテックスとフリースがあれば、この人は死なずに済んだんだなあ。」なんて思いながら読んでいたっけ。

[萩原]

■SF
 シーラさんはSF駄目ですか。確かに、私は理系なのでSF好きが周りに多いせいか、一般的に多く読まれていると思っていました。しかし、SFと言っても、宇宙船や宇宙人が出てくる得体のしれない話ばかりではありません。
確かに、とっつき難いかもしれませんね

■ちょっとピンぼけ
 作者のロバート・キャパは従軍カメラマンです。この作品は第2次大戦の頃、ノルマンディ上陸作戦やパリ入城などの戦闘に従軍した話です。作者は、映画の脚本として売ろうとしていたそうで、少し脚色が加えられています。つまり、少しドラマ仕立てになっているわけで、小説みたいで面白いですよ。作家のヘミングウェイも出てきます。

■「ナルニア国物語」
 読んだことない。面白いの?有名な話だったら、図書館にありますよね?今度探してみます。
娘は本が好きなのですが、まだ「桃太郎」「浦島太郎」のレベル。そういう本を読むのは少し先ですね。
そうそう、先日、日本の昔話で「屁っこき嫁さん」という絵本を姉貴にもらったのですが、親の方が大笑い。外国の童話には、こんなバカバカしい話はないだろうなあ。

■赤川次郎
 読んだことないです。たぶん、一日1冊くらいのペースで読めるような話ではないでしょうか?
よく「軽い」と言われますね。あまり読んでみようとは思わないな。

個人的に好きな作家は宮本 輝さんかな。私の実家の近くに住んでおられるし、何かと親近感がわきますね。
作品の8割は読んだと思うけど、お勧めは「青が散る」「春の夢」「夢見通りの人々」「優駿」あたりが読みやすいかな。

[岸田]

■SF
 SFは苦手。って言っても、「エイラ」だって完璧なSFだぞ。
 SFでお勧めなのは、椎名誠の作品。
 椎名誠と言うと、「ずりずりずり〜っ」などと言う擬音を乱発する「昭和軽薄体」のエッセイが多いけど、この人のSFは全くエッセイと傾向が違う。
 『水域』と『武装島田倉庫』がお勧め。

■島田雅彦
 こいつは岸田の中学の同級生。
 岸田の居た中学校はヤンキーが主流で小説読むやつなんて少数派だったので、俺と島田はよく拙い文章を書いては見せあったり、最近読んだ小説の話などをしていた。
 その後高校に入ってから、岸田は文学よりも、寝袋を持って田舎のローカル線を無賃乗車して旅したり、肉体言語系に流れていったのだが、彼はそのまま創作活動を続け、7回芥川賞候補になった。結局この賞は取れなかったけど。
 高校生のとき、電車の中でパッタリ会って話をしたら、お互いの興味の方向が全然違っていて、全く話が合わなかったのを覚えている。
 彼の作品は、首都圏の新興住宅地で生まれ育った背景がベースにあり、「故郷」なんてものを持っていない人間の反動として、民族だとか文化などに興味を寄せている。
 岸田が東南アジアに惹かれるのも同じベースによるものだろう。

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