ピマーイ探険記(8)

　そして我々の毎回の食事は、そのほとんどがこのような屋台である。

　タイでは、材料を買って自宅で飯を作るよりも、このような屋台で食べたりテイクアウトする方が値段が安い。そのため自宅で食事を作るのは柴ヤンの家のような中流以上の家庭であり、貧乏な人は１日３食全てを屋台で済ませることが多い。

　岸田が初めてタイに行ったとき、やたらと目に付いたのは屋台でのテイクアウトである。一般の主婦が屋台に来て、肉料理でも魚料理でもスープでも、何でもかんでもビニール袋に入れて持ち帰っているのだ。

　また、タイの家にはキッチンがない。自宅で料理する人も、台所ではなく部屋の中にまな板やコンロを出し、部屋の中で床に座って料理を作るのだ。

　タイに行ったら、是非ともこのような路上の屋台に寄ることをお薦めしたい。調理している姿が見えるので、言葉が通じなくても指さすだけで食べたい料理を注文することができる。

つづく