ピマーイ探険記(番外編)by チャーリー岸田
番外編 『ピマーイ探険記』を連載していたのですが、多くの方から、 「遺跡なんてどうでも良い。バンコクの風俗情報を載せろ!」と言うご要望を頂きました。 ご期待に添えるかどうか判りませんが、今回体験した範囲内でご報告致します。 我々成田組がバンコクの街に着いたときには深夜0時を回っていた。成田組の2名は腹ペコだった。UnitedAirLinesのあまりにもセコい機内食では腹の足しにならない。 我々はバンコクの太田駐在員のアパートに荷物を置くと、徒歩で近所の屋台に出掛けクィッテオ(米で造った麺)を食べた。メンバーは成田組の2名(K先輩&岸田)とタイ在住2名(柴ヤン&太田駐在員)。 クィッテオは美味かったが、しかしこの屋台にはビールがない。 岸田「まあ、とりあえず祝杯でも挙げましょうか?」 太田「ビールなら買ってありますよ。アパートの冷蔵庫に入ってます。」 しかし岸田は太田駐在アパートには向わず、近所のネオン街を目指した。太田駐在員のアパートはバンコクで最も妖しい店の集まる繁華街の真っ只中にあるのだ(ちなみにこのアパートは太田駐在員が選んだ訳ではない。会社が斡旋した場所である)。 我々が入って行った場所は、いわゆる『GoGoバー』。ステージの上でTバック・ビキニのおねえさんたちが踊り、そのステージの回りにカウンターがある。客はカウンターで酒を飲みながら、おねえさんたちの品定めをする訳だ。 K先輩は大喜びであった。JUSTのメンバーはプーケットで似たような店に行ったことがあるが、七福神のK先輩には初めての経験だったのだ。今年の2月にバンコクに来たときには、飛行機が深夜着の便であったため、バンコク到着時には、既にこのような店は全て閉っていたのだ。 もちろん、GoGoバーで飲む酒は普通の飲み屋に比べて割高であるが、この時間帯ではこのような妖しい店しか開いていないのだ。また、高いと言ってもビール1本が\250程度。 日本に比べれば安いものだ。
ここで『GoGoバー』の仕組を解説しよう。
よくタイの街中で、欧米人が現地の女性を連れ歩いている姿を見掛けるが、その多くがこのような店でGetした娘さんである。
これはエッチだけが目的ではなく、欧米式の合理主義でもあるのだ。 しかし我々の場合、娘さんをチャーターして太田駐在員のアパートに連れて行く訳にも行かない。とりあえず今夜は飲むだけだ。それに今夜はおねえさんをテイクアウトするよりもステージを観ていた方が面白かったのだ。 このようなGoGoバーで働いている娘さんたちは、農村の貧しい家の子である。そしてステージで踊っているだけでは金にならない。お客にテイクアウトしてもらわなければ商売にならないのである。 しかし今夜のこの店のステージの上では、お客に自分を売り込むよりも、彼女たちだけの世界で盛り上がっていた。やたらと楽しそうだった。娘さんたちがお互いの水着を脱がせっこして、キャーキャーとはしゃいでいるのだ。このあたりがこの国の大らかなところである。商売よりもその場のノリを優先してしまうのだ。膝までパンツを下げられた子が、「キャハハハハ!」などと笑いながらそのままの格好で踊り続けていた。 と、そのとき、 岸田はステージの上で踊っている一人の娘さんを指さした。
なぜかこのとき、ステージの上に濱ちゃんの奥さんが居た。泉ちゃんがTバックビキニで踊っていたのだ。 そんな訳はない。
ステージはますます盛り上がりを増して来た。おねえさんたちは約10分交代で入れ替わっているのだが、ステージを降りて帰りの服に着替えた娘さんたちまでもが次々とステージに上がり、大混乱になって来た。
そのとき、いきなり音楽が止み、店が明るくなった。閉店である。 時刻は2時。日本時間では朝の4時である。我々は太田駐在アパートに戻り気を失った。 翌日は宮地隊員を迎え、そのままタイ東北部に遠征である。 おわり |