ボルネオ植林報告(4)by チャーリー岸田
その4「マレーシア娘」
今回の植林ボランティアに参加したメンバーのうち、約半数が女性。当社の男女構成比率からみると、圧倒的に女性の参加率が高い。今はこう言う時代なのだ。あらゆるシチュエーションで、男性よりも女性の方が元気なのだ。熱帯雨林で虫に刺されながらの土木作業でさえ、圧倒的に多くの女性が参加しているのだ。
沖縄の支社から参加した娘さんたちは、出発前の成田空港の入口で、吐く息が白くなる現象に大喜びしている。初めての体験らしい。南国の娘さんたちにとっては、もしかしたらボルネオ島よりも関東地方の方がエキゾチックな場所なのかも知れない。 ところでそんな選り取りみどりの状況の中で岸田のハートをつかんだのは、セレブなお姉様でもなく、地方の娘さんでもなく、マレーシアの娘さんたちだった! 植林作業の昼休み、岸田は唯一の武器である「旅の指差し会話帳」(情報センター出版局)を持ってマレーシア娘たちに迫った。 「あなたは独身ですか?」 「彼氏はいますか?」他愛無い質問なのに、それだけでマレーシアの娘さんたちには大受け。次第にワラワラとマレーシアの連中が集まって来て、我々の会話に大喜びしていた。誰かが何かを言うたびに大笑いが起こった。 岸田はマレーシアは初めてだが、やはりここもそうだった。東南アジアの人々は一様に「笑いの発火ポイント」が低い。つまらないギャグにも腹を抱えて笑っている。これが東南アジアだ。 だからと言って、東南アジアの人々が皆「素朴で善良」などと言うつもりはない。南の国にだって悪いやつは沢山居るし、皆が皆素朴な訳ではない。おまけにこの植林に参加している連中は、日本企業の現地法人で働くエリートである。マレーシアでは外国企業に就職できるのはごく少数のエリートだけなのだ。純朴な農民などではない。 しかし、東南アジアの人々は誰も彼もが良く笑う。やはりその原因は、圧倒的に豊穣な土地に起因するのだろうか?
ところで、我々日本人男子がマレーシア娘に迫っている頃、マレーシアの男たちは日本娘に興味津々だった。どうやら彼らにとっても異国の娘さんには大いに興味があるらしい。
マレーシア最終日の夜。その彼女に似ている「マレーシアのアイドル歌手」の顔を確認しようと、我々一行は街のレコード屋を探した。 「何よこれ! これが私だっての!」異文化交流は難しいようだ。 つづく ■熱帯雨林再生事業の詳細は、下記のURLを参照して下さい。 http://journal.fujitsu.com/268/greenlife/ |