by 川下良二
その5 インドネシア激闘編(前編)
要するに、今から手品をやれと言っているようなものです。しかし、3.は別として業務命令です。 夜があけてから即行動開始。スケジュール、飛行機便を変更、土曜日JALシカゴ発の成田行きを押さえました。 急に慌しくなりました。 成田へは、日曜日の夕刻着きました。スーツケースから洗濯物を取り出し、そのまま出発ロビーへ手荷物預かりカウンターへ行き、スーツケースを預けました。成田行きのタグを付けていたので、係員から不信がられましたが、事情を説明して、火曜日朝まで預かってもらいました。 月曜日は、客先で打ち合わせ。(1日中時差ぼけ) 火曜日朝、また成田空港です。スーツケースを引き取り、荷物を詰め再びチェックイン。行き先はと、ボードをみますがーーー。デンパサール?便はあってますが、ジャカルタ行きではないのか? デンパサールてどこだ? と、そこで常務登場。常務が説明してくれました。バリ島です。ジャカルタ経由のバリ行きでした。 乗客の1/3は、いかにも仕事でジャカルタへ行く人種と、2/3は、バリへ観光で行く人種です。 結構、金髪に染めたいかれた日本人もいます。なんとなく、勤労意欲が削がれます。 飛行機で9時間の旅です。機内で、インドネシアのイロハの勉強をしました。インドネシアは、
その予感は当たりで、1年後にある事件に巻き込まれました。しかし、その時は知る由もなし。 眠りこけた時、客室乗務員が、膝をついて話かけてきました。 「川下良二様ですね。御搭乗ありがとうございます。何かありましたら、私OOにお申し付けください。」なんとなく芝居がかったセリフではありますが、悪い気はしません。このころから、JALグローバル会員の仲間入りです。 デイスカウントエコノミーではありながら、荷物はファーストクラス扱い、席はいつも同じで足の伸ばせる席、つまりスッチーさんの前。さくらラウンジOK。しばしの優越感。いいなあ。 しかし、ジャカルタで待ち受けている状況は、あまりよろしくない。小職の人生の中でも、かなり苦しく、つらい状況に陥ることになります。 激闘インドネシア編の幕開けです。
つづく。
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