チャーリー氏の災難
by ショーケン

エリカカップの前日、JUSTチームは恒例の蒲郡宴会。
馴染みの店で飲み、食い、歌う。船もないのにレース前日にお祭り騒ぎになってしまうのは、長年のヨット乗りの習性なのか、それともただ騒げればよいのか。
思う存分大騒ぎして、他のお客さんからも拍手喝采を受け、宴会はお開きに。
海辺にあるペンションに宿泊した翌朝の出来事である。

朝食後、トイレに行った。3つある個室の一番奥があいていた。残りは誰かが入っているようである。
ここのトイレは、全てウォシュレットが付いている。一泊3200円の宿にしては、驚くほど清潔だ。
隣でウォシュレットが動作している音が聞こえる。もう出るのだろう。
すると、隣から聞きなれた声が聞こえてきた。

「わっわっわ!横田〜!何するんだあ〜!」
「どうしたんですか?岸田さん?」
「どうしたもこうしたもねえよー。横田がウォシュレットを使ったから、俺の尻が濡れてしまったじゃないかあ!せっかく乾かしたのに〜!」
ここのウォシュレットの操作部は、リモコンになっている。操作部から本体に電波を飛ばすのであるが、横田氏の操作部から出た電波で岸田氏の本体が動作し、岸田氏のお尻を濡らしてしまったようだ。
「ちくしょー。また乾かさないとー」
岸田氏はウォシュレットの温風を作動させて、お尻を乾かし始めた。知ってる人は多いと思うが、岸田氏は大変なキレイ好きだ。濡れたお尻を紙で拭いて出る、と言うことはしない。あくまで、温風で乾かすのが基本だ。
「はっはっは、岸田さん。お先に!」
横田氏が出て行ってしまった。
「やっぱり、横田の隣はロクなことがねえな」
「電波のチャンネルが2チャンネルしかないんでしょう。仕方ないですよ」
と、こちらも用が足せたので、ウォシュレットのボタンを押すと
「わっわっわあ!今度はショーケンか〜?!また濡れちゃったよ〜!!」
「あれー?すみません〜。お先に!」
〜と言うわけで、チャーリー氏はいつまでもトイレから出れませんでした。ちゃんちゃん。


〜チャーリー氏より補足〜

 懺悔します。
あのとき、「せっかく乾かしたのに、また濡れちゃったよう!」と言ったのはウソです。
実は乾かす前、正確に言うと、

『出している最中』
に洗浄水が噴射されたのです。うああああ!
その最中に水が噴射され、かつ、その水圧が『最強』に設定されていた場合、どのような事態に陥るか?皆さんには想像できるでしょうか?
その後、私がトイレから風呂場に直行したのはそのためです。
これを知られると、皆んなから『エンガチョ』される可能性が高かったので、「せっかく乾かしたのに〜」と言い訳したのです。
ウソついてごめんなさ〜い!
だけど皆んなエンガチョしないでねっ!

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