遥かなるコラート(3)

by チャーリー岸田

その3 コラートのショッピングセンター

 ボーボーソウ・ガウのバス停に柴ヤンが奥さんと現れ、柴ヤンの車でコラート中心部に向かった。

柴木 「どこに行きたい?」
岸田 「もう腹ペコ。何か食べに行きたいっす。」
柴木 「それじゃあ俺達はショッピングセンターに買い物に行くから、君たちはそこの食堂で飯食って来な。」
岸田 「ええ〜っ、せっかくここまで来たんだから、デパートの食堂なんかじゃなくて、もっと旅情のある所に連れてって下さいよ。」
柴木 「まあ、行ってみりゃ判るって、なかなか良いぞ。」

 ところがこの食堂が大当たりだった。

 タイではデパートの食堂も屋台村形式。10数件の間口一間ほどの小さな店が並んでおり、客はその中から好きなものを選んで食べるのだ。デパートの食堂とは言え、そこはタイ人。中途半端な食べ物は出さない。アジア人の食べ物に対するこだわりは、何でも手軽に済まそうとするアングロサクソン人とは大きく異なるのだ。

食堂の様子 食堂の様子

 多種多様な材料を使い何時間も煮込んだと思われる気合の入った料理が並んでいた。俺達は100バーツ(約\300)づつの食券を買った。

柴木 「そんなに食券買ってどうするんだよ。食べ切れんぞ。」
 しかし俺達は決めていたのだ。この短い旅を目一杯楽しむためには金を惜しまない。この地でいくら贅沢をしたところで往復の飛行機代の何分の一にもならないのだ。

 目の前にあるものは見たことも食べたことも無い料理が大半である。それを、どれが美味そうか迷っているよりも、目についた物を全部注文して不味いものや食べきれないものは残せば良いのだ。1食20バーツもあれば十分なこの店で、俺達は2人で200バーツ分の料理をテーブルに並べ、食べ始めた。もちろん、柴木夫妻が買い物から戻って来たときには、我々の前の皿が全部空であったことは言うまでもない。

つづく



柴やんの解説:

 大体、タイに来た日本人観光客は、レストランや食堂等でメニュウが読めず、また注文した物がイメージが 違ったり、全く違ったりしてストレスか溜まってしまう人が大半です。

 その為私は、1品の単価が安く、現物が目の前にあり自分の食べたい物が、味見が出 来たり内容を確認できるクーポン食堂へ連れて行きます。先日のキングスカップの遠征隊の皆様にも好評でした。

 余った食券は後で払い戻しできます。
彼らが並べた大量のお皿は本当に全部空でした。
ここのお店は、飲料水は無料ですが、「有料の店もあります」です。

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