民族学的疑問

by  Mr.川下& チャーリー岸田


 先日の「三島カップ」レポートに関して質問が寄せられました。面白かったので掲載します。
 

[川下]
                
  楽しく、岸田氏のレポートを拝読しております。

何度か読み直すうちに単純な疑問が沸いてきました。
岸田氏の描写は、間違いなくその通りと思います。何の疑いもありません。(小生も行ったことはありません。)

当該の島々は、薩摩と琉球との群島の一貫であり、すぐ南には、 トカラ列島があり、悪石島、宝島、などユニークな島が位置しております。勿論、奄美群島もありますが。 

小生の疑問というのは、ずばり島民の方言です。
レポートの中には、「もねー。」「オラ」「ろやー。」「もらうだ。」との語尾が入っておりますが、これは本当でしょうか?

「そっだなことはねー」 = 東北地方
「そんなもんありゃーすか」 = 東海(名古屋)地方
「ないずら。 」 = 甲信越
「ないじゃろー。」 =中国地方 
「そんなもんなかよー。」= 九州地方
関東、関西は省略。

との日本全国、さまざまな方言が存在します。
(小生の民族学的な研究から)
すなわち、三島の島民は、東北弁、中国弁(岡山・広島)に近いということになります。

特に三島を取り巻く、鹿児島弁は複雑怪奇。
琉球は外国語に近いと思われることから、これはどういうことか?本当は三島の島民実在せず、全員がレンタル?あるいは、移民か?
(なんとなく、日本昔ばなしのフレーズにも似ている気もします。)

岸田殿、謎解きをお願いします。これは岸田氏の読者を配慮してのフィクションか。
それとも、本当か? 実態は?

[岸田]

■川下さんからの質問にご回答します。
 

Q.島民の方言について。

これは本当でしょうか?
A.回答
 

    全部嘘です!
 
 

島民は、舞台に上がったとき、および我々外来者と話をするときには、標準語に近い言葉を使っていました。イントネーションはかなり標準語と違っていましたが、これを文字にすると単なる標準語になってしまうので、雰囲気を出すために適当な方言を当てはめました。
 どうもすみません。
また、島民同志の会話ですが、我々外来者が横で聞いていても、100%理解できません。多分鹿児島弁に近いと思うのですが、全く理解できない言語なので、鹿児島弁と同じなのかどうか判断できませんでした。
■鹿児島弁について
  鹿児島弁は津軽弁の比ではありません。全く100%聞き取れません。ゆっくり話していても駄目です。岸田のような外来者だけでなく、今回三島カップに参加した鹿児島在住者2名(鹿児島在住4年、および同2年)でさえ、全く聞き取ることができないほどです。
  鹿児島市内の温泉で、我々全員で現地人同志の会話に聞き耳を立て、鹿児島弁を研究しようとしたのですが、関東、関西、中部出身者の誰にも聞き取れませんでした。
  岸田は当初、「あの人たちの会話は鹿児島弁ではなく、外国からの出稼ぎ労働者同志が自国語で話をしているのではないか?」と考えたのですが、鹿児島在住4年の[みの虫]氏によると、「あのイントネーションは鹿児島弁のものだと思う。」とのこと。
鹿児島弁がこのように聞き取り難い方言である要因として、下記の説が有力です。
「江戸時代、薩摩藩は外様藩であり、徳川幕府とは敵対していた。そのため、中央から送り込まれたスパイの対策として、薩摩藩政権は領民に対し、故意に他地方の言語と異なる言語を指導し普及させた。」
  ちなみに奄美弁と鹿児島弁は全然違うそうです。奄美の子供たちの話によると、最近鹿児島から引っ越して来た転校生とは、学校で習った標準語を使わなければ会話ができないそうです。
  日本は広いですねえ。
以 上

   

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